タイ人の彼女と近々結婚する日本人男性です。私は東京の会社で勤務しています。彼女の年金や健康保険をどうすればいいのかわかりません。彼女は24歳で今アルバイトをしていますが、4月から正社員として就職予定です。彼女は健康保険についてはきちんと払っていて健康保険証も持っています。彼女を私の扶養に入れるタイミングはいつがいいのでしょうか。年金は区役所から払うようにと連絡がきていると言っていました。支払う税金はできる限り安く、そして将来的に年金が少しでも多く受け取れる方法を教えてください。
御質問内容を拝見させていただきました。
御客様は会社に勤務されているということで、おそらく会社の社会保険に加入しており、厚生年金を支払っている思われます。他方で、タイ人の彼女は国民健康保険に加入しており、国民年金を支払うべき地位にあると思われます。
日本には公的年金制度があり、国民年金・厚生年金・共済年金の3つの種類に分かれ、日本国内に住所のあるすべての人が加入を義務づけられています。つまり、日本国内に住所のある人は公的年金に加入し、これを納付する義務があるのです。
国民年金の加入者は以下の3つに分かれます。
(第1号被保険者)
→ 20歳以上60歳未満の自営業者・農業者とその家族、学生、無職の人等。
(第2号被保険者)
→ 民間会社員や公務員など厚生年金、共済の加入している者。
(第3号被保険者)
→ 厚生年金、共済組合に加入している第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者のことを言います。但し、年間収入が130万円以上で健康保険の扶養となれない人は第1号被保険者となります。
以上のことを踏まえて、まずは区役所からの国民年金の支払い請求を考えると、タイ人の彼女は第1号被保険者に該当していると思われますので、やはりこれを納付しなければなりません。そして、タイ人の彼女は4月から正社員としての就職が決まっているとのことでありますが、この場合、4月からは第1号被保険者又は第2号被保険者になると考えられます。本来であれば、御客様が第2号被保険者でありますので結婚後はタイ人の彼女は第3号被保険者になるのですが、正社員での勤務ということで年間収入が130万円以上になると予想されるため、第1号被保険者又は第2号被保険者になると思われます。
よって、婚姻した後でも、タイ人の彼女が正社員として勤務を開始する以上は、御客様の扶養を外れてしまうと考えられますので、単独で国民年金に加入することとなります。
節税し、かつ将来的にもらう年金額を増やしたいということであれば、民間の生命保険会社が提供している個人年金保険を活用する方法もあります。個人年金保険に加入すると、個人年金保険料控除を活用することができるようになり、1年間に支払う個人年金保険料の一部を控除額として所得額から差し引くことができ、所得税と住民税を軽減することができるようになります。但し、適用を受けることのできる要件がありますので、事前に専門家へ確認をされてください。
将来を見据えると、年金は非常に重要なものでありますので、社会保険労務士やファイナンシャルプランナーなどの専門家へ相談することを推奨いたします。