【相談】私は騙されたのでしょうか？
日本人との結婚と、入国管理局での「日本人の配偶者等」への在留資格変更のため、タイ人の友人から紹介された、日本にあるタイ人が経営している「翻訳会社」に手続きを依頼しました。
最初は30万円で全部の手続きを行うという説明でしたが、途中からいろいろと理由を付けて、結局合計60万円支払う事になりました。ところが、依頼してもう6ヵ月も経つのに、書類が全部揃わず、手続きは何も進んでいません。私は騙されたのでしょうか？
残念ながら、あなたは騙されたと思います。日本では、入国管理局の手続きを依頼人からお金をもらって行う事は、国家資格のある行政書士か弁護士、あるいは入国管理局が特別に認めた人しかできません。私が知る限り、タイ人でこのような資格を持っている人はいないと思います。私の事務所にはタイ人に騙されたタイ人の方々から多くの相談を寄せられていますので、結婚や入国管理局での手続きを、お金を払って他人に依頼する際には次の事に注意し、困った時には必ず資格のある日本人かタイ語の通訳に相談して下さい。
1.タイの市役所から書類を取り寄せたり、タイ大使館・総領事館へ書類を提出したり、タイ語の書類を日本語や英語に、あるいは逆に、日本語の書類をタイ語や英語に翻訳して依頼人からお金をもらう仕事には、特別な資格や免許は要求されませんが、依頼する際には必ず契約書を要求し、どの仕事にいくらかかるかを明確に提示してもらって下さい。また、お金を支払った際には必ず領収書の発行を要求して下さい。契約書を作らなかったり、領収書を発行しない人や会社は信用しないで下さい。
2.依頼人からお金をもらって入国管理局で手続きができる行政書士や弁護士は、入国管理局が発行したピンク色のカードを持っています。また、このような資格のある人に依頼した場合には、申請人本人が入国管理局へ行く必要はありません。
ですから、入国管理局の手続きには必ず申請人本人が行かなければいけないと説明する人や会社は資格が無いインチキです。また、日本の市町村役場へ書類を提出するのも、資格のある人間でなければ、依頼人からお金をもらう事はできません。
3.タイ人の紹介があっても安心しないで下さい。多くの場合、インチキな人や会社は紹介してくれたタイ人に多額のリベートを支払っています。
