わたしは2005年4月にタイから来日して日本語学校に1年、専門学校に2年通い卒業しました。2008年4月からは日本の企業に就職をして日本語能力は2級を持っています。将来は日本人に帰化をしたいと考えていますが、その場合の条件や必要なものなどを教えて下さい。まだ結婚はしていなくて、今まで日本で問題を起こしたことはありません。
まず帰化をするためにはその要件を満たしていることが前提となります。帰化には3種類あり、その種類により帰化の要件が変わってきますので、この帰化の種類の説明をします。最もポピュラーなものが「普通帰化」で、そのほかに「簡易帰化」と「大帰化」があります。
そしてその種類により様々な要件が設定をされており、たとえば、住所要件というものがあり、それは一定期間継続して日本に居住していることを求めたものです。一般的な「普通帰化」であれば継続して5年以上日本に居住していることが求めらますが、たとえば日本人の配偶者であれば「簡易帰化」に該当し、居住年数が3年に緩和されます。
「大帰化」というものは日本に対して大きな功績がある者がその対象となりますが、よほどのことがない限り認められません。通常は「普通帰化」または「簡易帰化」のどちらかで申請をすることになります。
そして、帰化の要件とは上で記した住所要件のほかに、能力要件や素行要件、生計要件などがあり、それらすべてを満たしている必要があります。
あなたは現在3年以上引き続き日本で生活をしているようですから、計算上は「普通帰化」で考えてもあと2年が経過すれば住所要件は満たすことになりそうです。
また、日本語検定も2級を所持しており、素行も問題ないようなので今後現在の生活を継続していけば、いずれは帰化が許可される可能性はあると思います。
さて、あなたが知りたがっている必要書類の件ですが膨大な資料が必要となり、また現在と帰化申請時のあなたの在留状態が変わっている可能性を考えると、この場で正確にすべてを書くことはできません。
いずれにしても帰化をするには素行が善良で、経済的に安定していることが求められますので、今後も勤勉な生活をするようにこころがけ、真剣に帰化をしようと考えたときに改めて専門家や管轄の法務局に相談をするのがいいと思います。
なお、住所要件に関してですが、不法な状態(たとえばオーバーステイ)で数十年日本に滞在をしていても、住所要件を満たしたことにはならないことを付け加えておきます。