【相談】入国審査の変更
日本に入国する際の入国審査の方式が変わると聞きましたが、本当でしょうか?
本当です。2007年5月24日に入管法の一部が改正され、入国審査手続が変更となります。この変更は2007年11月23日までに施行される事となっていますが、大きな変更点は入国者の指紋の採取と顔写真の撮影です。
この変更理由はテロリストなどの要注意人物の入国を防ぎ、日本の安全を守るという大きな目的がありますが、そのほかにも不法な入国を防ぐためという理由もあります。現在、日本でオーバーステイなどが発覚した場合は、原則5年間は日本に入国する事はできませんが、一部の人は他人になりすますなどして、5年を待たずに不法に入国するケースが見受けられます。
今までは入国の段階で見抜けなったこのような事案も、入国時に指紋を採取する事で極めて高い確率で摘発する事が可能になるのです。この指紋採取などは、これから述べる①～⑤に該当する人を除く、すべての外国人に適用されます。現在、在留資格を得て適法に日本で生活をする外国の方も、日本に入国する際（里帰りをした後に再び日本に入国をする際など）には指紋採取などを求められます。免除される方は
① 特別永住者
② 16歳未満のもの
③ 「外交」または「公用」の在留資格に該当する活動を行おうとするもの
④ 国の行政機関の長が招聘するもの
⑤ ③または④に準ずるものとして法務省例で定めるもの
①の特別永住者は「永住者」とは違い、日本の歴史的背景から与えられた、日本で生まれた「韓国･朝鮮国籍」「中国国籍」「台湾国籍」の一部の方に与えられるものなので、「永住者」を許可されているタイ国籍の方は、指紋採取などを行わなければなりませんので、実質的にはほとんどの方がこの手続を受けなければなりません。
アメリカの航空機テロ事件以降、このような手続は世界的に行われるようになっており、日本もその時流にのったという事です。この手続を拒否するものは、入国を拒否され退去が命じられますので日本に適法に滞在する方も協力するよう心がけて下さい。
