【相談】自転車窃盗
私は先日駅で新しい自転車を盗まれ困っていたところ、道端で放置されている自転車を発見しました。これを持ち帰り修理をして通勤用として使用していました。すると、ある夜無灯火で自転車に乗っていたら警察官にとめられ、私の自転車ではない事が発覚し交番で調書にサインをさせられてしまいました。
このことで私の在留期間の更新は大丈夫でしょうか？ 私の在留資格は日本人の配偶者で期間は１年です。
交番で調書にサインしたとのことですから、おそらくそのまま帰宅できたケースではないかと考えます。
確かに他人の自転車を盗んだ（持ち帰った）のですから、日本では刑法２３５条の窃盗罪に該当します。
しかし、修理をして使っていたというのであれば『見た目には捨ててあると判断してもおかしくない状態であったこと』、『あなたも自転車を盗まれて困っていた事』、『さらに日本人の配偶者で身元が確かであり、かつ始めての行為であったこと』などが考慮され、今回は｢説諭処分｣となり、「今後はこのような事は致しません」と調書にサインをして帰宅が許されたケースと考えられます。
したがって、次回の在留資格の更新では今まで同様必要な書類を添付して申請をすればいいと思います。
一般的に、犯罪者リストはブラックリストとして保存され各当局でチェックされますが、今回の場合は軽微な罪なのでさほど問題視されないものと思います。
ただし、これが２度目３度目となると状況は変ってくるので今後は気をつけるようにして下さい。
余談になりますが、以前相談されたケースでお酒を飲んでタクシー運転手と口論になり仲裁に入った警察官の胸を突き飛ばしてしまった外国の方がいました。
この方は「公務執行妨害」で現行犯逮捕後、起訴され執行猶予つきの有罪判決を受けてしまいました。
これらの出来事は「入国管理法違反」に該当するため、後日入管より呼び出しを受け在留期間がまだ１年半ほど残っている状態で家族と共に帰国をさせられてしまいました。
この人は、通訳として｢人文知識・国際業務｣のビザを取得してから８年が経過しておりあと少しで「永住権」が申請できたので非常に残念なケースでした。
この人は、非常に優秀な方で実際には温厚な性格だったのです。その様な人でもこういうケースが実際にあるということをみなさんも理解して生活を送ってほしいと思います。
