【相談】日本で事業を始める場合の各種手続について
私は今度、長年の夢だったタイストアーを始めることにしました。しかし、店を経営する為に、どのような手続をすれば良いのかわかりません。私はこれからも日本で生活をしたいので、きちんとした手続をしたいと考えています。何をどのようにすれば良いのか教えて下さい。
最近このような質問が多いので今回はこの質問をとりあげました。まず商売を始めてから１ヶ月以内に、お店の住所地を管轄する税務署か、あなたの居住地を管轄する税務署に、商売をはじめた事を申告しなくてはいけません。これは、どんな商売でも必ず必要な事です。よく、仕事を始めてから１年位は平気だろうといって、２､３年後に提出する方もいるようですが、もしそれが発覚すれば、通常の税金以外に延滞金（罰金のようなもの）等が加算され、結果的に損をすることがありますので注意して下さい。
その他、商売の種類によっては、上記以外にも各行政機関への申告や、許可申請をしなければならない場合があります。その全てをこの紙面で書くことは不可能なので、今までタイの方から相談を受けた例から、代表的なものを書きます。
●飲食店の場合……お店を管轄する保健所に届けを出し、飲食店営業許可をもらうこと。さらに、深夜にお酒を出すのであれば管轄の警察署への届け出も必要です。
●スナックの場合……お客さんを接待（一緒にお酒を飲んだり､カラオケを歌うようなお店）するお店は、警察署を通じて公安委員会から風俗営業許可をもらわなければなりません。更に、食べ物も提供する場合は、上記の飲食店許可を取得しなければなりません。
●マッサージ店の場合……通常のマッサージ店であれば税務署のみでいいのですが、性的サービスを提供するのであれば、スナック経営とはまた別種類の風俗営業届をしないといけません。
●タイストアーを経営する場合……扱う商品により異なります。例えば、お酒を販売する場合は管轄税務署に免許を申請しなければいけません。
以上、代表的なものを書きましたが、その他にも様々な許可がありますので、商売を始める前に役所や専門家に相談して下さい。例えばスナックの風俗営業の場合、警察に届出てから許可がもらえるまで30?45日程度かかります。警察に行く段階では当然店舗の賃貸契約を結んでなくてはいけませんから、事前に相談ししっかりと計画を立て１日でも無駄な家賃が発生しないようにしたいものです。専門家に頼むとある程度は費用がかかりますが、営業を早く開始できれば結果的には得をすることになります。
また、様々な届出がありますがその後届出内容に変化があった場合は、速やかに変更の事実を届出なければなりません。
以上になりますが、質問者の方の心がけは大変素晴らしいと思います。もしあなたのビザが現在「永住」以外で、将来的に永住申請をするつもりがあるならば、手続をしっかりしておくと、審査時にプラスになります。このような手続がいずれ何かの形でビザに影響してくる事もありますので、国で定められた手続はしっかりやるようにしましょう。
