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ワイワイタイランド.COM >  コラムカテゴリ >  ジャアク商会のガヤガヤタイランド >  【情報】にぎわい方の極端な違い

【情報】にぎわい方の極端な違い

この間、バンコクのスクムビット通りでビールでも呑もうとパブに入ったのだが、店内に客がほとんどいない。従業員のほうが多いくらいで、おやもう閉店か?と思った次第であるが、聞けばラストオーダーまで2時間あるという。今日は何日?とたずねてみると、月末の30日という返事。もう給料は出てるはずなのに、さてどうしたことか。
 

実は、30日ではまだ給料が出ていないところがあるのだ。タイの大手企業は20日に締めて25日の払いが基本だが、個人経営の商店や工場などは月末の最終日払いが一般的になっている。だから一ヶ月が31日ある月の前日(30日)は、財布に金のないタイ人たちがまだ大勢いるのだ。
 

そのかわり給料が出た直後はものすごい人出になる。翌週もやはり、同じくらいのにぎわいだ。ゴージャスで高価なセレブ向けのレストランやバーもタイ人客でいっぱいになる。客単価が2000バーツを超えるような店でも予約なしでは座れない。このときにタイに来たら「タイも豊かになった」「タイ人も贅沢するようになった」と感嘆するに違いない。それくらいの景気のよさを実感することができる。
 

しかし、そこから先が問題だ。月もなかばを過ぎると次第に元気がなくなってきて、月末の最後の週の街はクーデターでも起こったのか?と思うくらい閑散となる。この傾向はバンコクよりも地方が顕著で、月末に近づけば近づくほど夜は早くなっていく。
これはデータでも裏打ちされていて、タイでは月末になるほどインスタントラーメンの売れ行きが伸びるという。冗談のようだが本当で、タイでは「ママー(インスタントラーメンの商標)指数」と呼ばれ、景気の動向を計る目安になっている。警察による夜間の検問の数も月末になるほど多くなる。日本の警察もスピード違反の取り締まりは月末になるほど増えるが、それと同じで、とにかくわかりやすい。
 

最近のタイはバーツが強く、景気がいいとも思われているが、実際はどうだろう。夜は以前より確実に早く、暗くなっている。月の初めのにぎわいは、どこか刹那的に見えないこともない。

 


電飾で華やかなラーチャダムナン通りだが、夜間の人出は例年ほどではない
 


月の初めには空席が見つからない店でも、月末が近づくころにはガラガラに。