タイでは倍の210円ショップになっているダイソー。
それでも大人気
市内で配られているコンドミニアムの販促パンフ。
価格は1400万円からとお手ごろ?
強くなる一方のバーツ。 交換レートを見ると心臓に悪いと言うロングステイヤーも
バンコク市内の日本料理店にタイ人の姿が目立つようになった。富士やZENといった最初からタイ人しか狙っていない店ではない。日本人しか来ないような店に100%タイ人だけで行って楽しむのが普通の光景になっている。日本料理はタイ料理より量が少なくて高い。にもかかわらず行く、あるいは行けるようになったのだ。
彼らの姿は日本行きの航空機でもよく目立つ。いまではタイ航空の乗客の半分ほどはタイ人だ。日本大使館がビザの発給制限を緩和したのだろうか? いや、そうではなくて、発給資格をクリアするタイ人が増えたのだろう。
昨年あたりからバーツが強くなっている。恩恵を受けているのはバーツを持っている人、タイ人だ。円は1年で30%も価値が下がったらしい。逆に言えば、バーツが30%強くなった。つまり月給が1万バーツの人は海外に行くと1万3千バーツ分使えるということになる。日本でいえば30万円だった給料がなんの努力もせずに40万円に昇給したのと同じで、この差は非常に大きい。
経済的に3割強くなったタイの人々。これまた逆に言ってしまえば、タイ人に対する日本人の経済的アドバンテージが3割ダウンしたことになる。優越感が3割減らされた…。この事実を痛感している日本人はけっこういるのではないだろうか。物価の安さと所得の違いによる優越感に引かれてタイを訪れていた人や近年のロングステイヤーたちは、特にヒシヒシと感じていることだろう。
100円グッズでおなじみのダイソーの商品は、タイでは60バーツで売られている。現在のレートで換算したら200円超だ。あれは100円だから買うのであって、それより高かったら意味も価値もないと私などは思っているが、タイではこれまでなかった商品ということでニーズがあり、また彼らはそれを買うだけの購買力を身につけている。
タイの人々は、すでにこんなレベルにまで達してしまっているのだ。さあどうする日本人?