【相談】このまま日本にいたいです
短期滞在ということでタイから日本にビザなしで来ました。ずっと日本に来たかったのでとてもうれしいです。やさしい日本人の男性とも知りあうことができました。でも実はもう滞在期間は過ぎています。先生、私はこのまま日本にいたいです。どうすればいいですか。
御質問内容を拝見させていただきました。
今回、査証免除措置に基づき、来日されたということで、初めての、そして念願の日本はどうですか？
オーバーステイをしてしまったことはいけないことですが、オーバーステイをしてしまう程、日本が良かった、またそれだけ良い人と出会うことができたのかなと思います。確かにオーバーステイは、日本国の出入国管理及び難民認定法に違反する違法な行為であります。ただ、それに至ってしまった何らかの事情があるのだと思います。オーバーステイは違反行為でありますので、決して認容されるべき行為ではありませんが、こういった場合には、オーバーステイに至ってしまった事情を考察することも重要だと思います。
このまま日本にずっといたいということでありますが、長い目で見ますと、今のままの状態を放置しておくという判断は賢明ではありません。例えば、日本国内で病気になり、病院へ通院するとなったときには日本の健康保険制度を利用することができず、高額な医療費の負担を余儀なくされるなど、様々な不利益を被る可能性が高いからであります。やはり、何らかの方法で現在の状態(オーバーステイの状態)を解消する必要があると思います。
考えられる方法として、まずは入国管理局へオーバーステイの出頭申告を行ない、出国命令に従って、自身でタイへ帰国するという方法が挙げられます。この方法ですと、違反がオーバーステイのみということであれば、タイへ帰国した日から1年を経過した後、再び来日することができるようになる可能性があります。仮に、帰国した後、知り合いの日本人男性と結婚することになった場合でも、再び来日し日本で一緒に生活していくことができる可能性があるといえます。
その他、知り合いの日本人男性と結婚することが決まっているようでありましたら、日本とタイの両国で婚姻手続をとった後、入国管理局へ出頭してオーバーステイの申告を行ない、法務大臣に対し在留の特別な許可を求めるという方法も考えられます。但し、ビザを取得するために結婚するということですと偽りの結婚となってしまいますので、あくまでもお互いに結婚の意思があり日本で夫婦として暮らしていくことに合意しているときとなります。なお、オーバーステイの状態であっても、日本国内で、日本とタイの両国での婚姻手続を進めていくことは可能であり、あまり婚姻手続に影響を及ぼすことはありません。
以上のことを踏まえ、ビザを取得したいという気持ちを一度除外した上で、自分の将来のことはもちろん、知り合いの日本人男性との将来のこともよく考え、自分がこれから歩むべき道を選択しては如何でしょうか。
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