タイ国内の某パブの女子トイレに張られていたというポスター。言いたいことはわからないでもないが……
タイの新聞で連載中の“求む恋人”コーナー。
この手の企画はどこでも人気
こんな人たちを好きになりたいなら、まじめな男になりましょう
(タイの旅行代理店ウェンディツアーのスタッフ
http://www.wendytour.com/thailand/)
先日、オフィスの女性スタッフと話していたら、理想とする結婚相手の話題になった。彼女が言うには自分と結婚できる男は、
「酒を呑まない、タバコを吸わない、女遊びをしない、浮気しない」
の4項目に合致するのが条件。タイにもあるんですね、こういうのが。最近はほとんど聞かなくなったが、日本にも昔は「三高」という言葉があった。「高学歴」「高収入」「高身長」のことで、これに「長男」を加えて「四高」などとも言ってたっけ。
タイの女性がこの4項目を嫌がるのは、この国の男の多くがこれで家庭を滅ぼしてしまうからだ。タイでは健康運動の盛り上がりでタバコを吸う男の数は減ったが、禁酒する人の話はまだまだ聞かないし、浮気と女遊びについては「No」と言うほうに無理がある。昔からタイの男は簡単に浮気し、甲斐性もないのに愛人を囲う。その強引さは時として彼らに破滅願望があるのではと思うくらいだ。そういう私も酒を呑み始めたら止まらないクチなので偉そうなことは言えない。それが原因で家庭が破壊されるかはわからないが、まずはタイ女性の理想の条件にかなっていない。
しかし、この「よい結婚相手の条件」から判断できるのは、これに合致するのは非常につまらない男ではないかということだ。想像できるのは、とてもまじめな男。女の子にモテたことも、またこれからモテることもなさそうである。一緒に遊んでも楽しくなさそうだから、友達もまたいない感じだ。
だから毎晩、仕事が終わるとさっさと家に帰っておとなしく寝る? 妻にとってはコントロールしやすい良い夫かもしれないが、当人は生きていて楽しいのだろうか。だいたいこの手の人間は表の顔の裏側で人に言えない変態的な趣味を持っていたりしないか…?
こんなふうにひねくれて考えるのは、私がまじめでないからだろうか。ただ、いずれにしても理想と現実は大違い。夢を現実にしたような男と結婚したって幸せになれるかは、保証の限りではないってね。